粟島キャンプ粟島キャンプ八月一日から二泊三日で粟島へ行ってきた。 そもそもこれを読んでる人が粟島を知ってるかどうかに不安を抱くがどうでもいい。てっとり早くリンク先を見てほしい。 新潟県沖の離島である。小さな集落が二つある程度の小さな小さな島。携帯電話はAUしか使えない。 七月三十一日、我が家で探検の一年生の誕生会が二十数人で開かれた。その片付け云々と、友人の友人の家にいったりで気づけば八月一日午前3時。朝6時集合に起きれそうもないので部室(むしろ物置)の中で就寝。 朝5時半過ぎ、集合してきた人に起こされる。 本日の粟島出発組は一年生四人と二年生一人。粟島先発隊。 先発隊というのも、探検部の粟島企画は、通常の活動とはやや異なった位置づけになっているからである。 通常の活動、例えば山登りにしろ川下りにしろ、大体の場合、ひとまとまりの人が決められた日に一度に行き、ひとまとまりに泊まり、一度に帰ってくるという単純に行って帰る活動である。 粟島の場合、人によって異なる日付に現地へ行き、各々が好きな期間だけ宿泊して好きな日に帰る。つまり粟島で先発隊が張ったテントに、たくさんの人が長期間入れ替わり立ち替わりに宿泊、いわばテントをリレーするのである。 だから全体で粟島に行く人数は非常に多いが、期間が違えば同じ活動なのに会えない人とかもたくさんいるわけである。 まぁ、どうでもいいんだ。特に今回の僕の場合は。 さて、大量の持ち物を準備、車で港へ。 近くの売店でヤスと魚を入れる網を購入。ヤスとは何かと?素潜りで使う銛みたいなやつ。水中で魚を刺して捕らえるのだ。 粟島汽船に乗る。 荷物が多くて船の中では相当目立っていた気がしないでもないが気のせい。 さて、驚くべきことに、キャンプ場は島の反対側である。そこまでの移動手段は徒歩、ヒッチハイクである。 歩き始める。暑い、猛暑。荷物が重い。つーか何これ。急な坂道どんだけ続くのかと。だらだらだらだら。暑い日差し、蝉の声。カンカン照りの太陽、道路から噴き出す熱気。あちーだりー疲れたー。車の通りすくねー。信号機発見。これ何の意味があるんだべか。 二十分ほどで軽トラのおじちゃんが乗っけてくれた。 いやはや運がよい。そうでなければ道端で干からびたかもわからない。 キャンプ場着。海岸の岩場である。水場がちゃんとあるではないか。便所発見、虫多し。野ぐその方マシ。後になりもっときれいな公園のトイレも発見。 熱い太陽を浴びながらテントをはる我ら。もう全然楽勝です。あっという間に建てる。 そしてついに。海。 今までの苦労はこのために。 海パン一丁、水中めがねにシュノーケル、右手にヤスを左手に網を。足には足ひれ。気分は黄金伝説の濱口である。 海中へ。 なんと気持ちよいことだろう。 一応私、小学一年生から四年間スイミングスクール通ってたから泳ぎは得意なのですがね。足ひれいいよ。両手塞がっててもぐいぐい体前にもってけるね。 でもシュノーケリングは初めてなんだよね。なんかもう周りに誰もいなくなっちゃったし、変なことして溺れ死ぬの嫌だから足つくところでちょっと練習。筒から入った海水をもろに口に含んでゲホゴホガホ。強く息を吐けば海水出ていくみたいねこれ。 で、試行錯誤でようやく水面をスイー。なれれば簡単なものである。 海の中には魚がちらほら。水中なので普通より拡大されて見える。 適当に狙いを定めて魚に銛を突き刺してみた。 ビシュッ!!魚は砕け散った。 なんかこう、体がえらのあたりから真っ二つに分かれてしまった。魚に対して申し訳ないこの気持ち。もっと大きい魚を狙えという反省。 少し進むとサザエがちらほら。大きいサザエを潜って採る。 2時間くらいで上がる。魚一匹とサザエ二匹。濱口ってすごいな。っつか元々に大きい魚があんまりいない。みんな深い所にいるんだもの。潜水するの難しいし耳変になるの嫌だし。 ころは夕暮れ。流木を拾って岩を組んで焚き火をする。 夕飯はカレー。 聞こえるのは焚き火の音と波の音と虫の音。静寂な空間。 その静寂を破って猥談をする男5人。 いや、実に気持ちがいいよ。たき火を囲んで誰彼気にすることのない空間。人々の喧騒が全く及ばない空間。 夜、初日は虫は少ない。 おやすみ。 二日目。 朝起きるとAM1時。あれれー。 粟島にいると時間感覚がめちゃめちゃに狂う。アワシマジック。 もう一度寝て今度こそは5時に起きて朝食。 その後、近くの岩山に皆で登る。下の写真はその時に撮った写真。 一晩で足りなくなった薪を再び拾いに行く。テントに戻るとちょうどいい頃合、うっすら流れる汗を洗う青い青い海へGO。 今日の粟島メインイベントは岩の上からの飛び込み。8メーターくらいの岩の上から一人ずつ飛び込み。私、飛び込み初体験である。 岩を登る。転んだら海へまっさかさまで下手したら岩に当って死ぬので気をつけようね。 いちばん上の飛び降り地点へ到着。 下を覗き込む。 はるか下の水面に吸い込まれるような、足が地に着かないようなそんなそわそわした気分である。 じゃんけんで順番決めて一人ずつ飛び込んでいく。私は2番目。 最初のやつが飛び降りる。 うぁぁぁーーーーーーーーっざっぽーん。 「・・・。」 そして私のターン。 「カウントダウンいる?」 「いえ、いりません」 「そうか」 「・・・」 「・・・」 「やっぱりお願いします。」 いいですよと返事をすると周囲からカウントダウン、 5・4・3・2・1…タタタッ、ホイーッ、ウゥゥー、ザッポーン。 ケツから落ちた。マジ痛い。近くの岩まで移動。 飛び立った瞬間に周りのギャラリーから歓声があがって大変気分がよい。 飛んだ感想としては、長い滞空時間の間が緊張とも恐怖とも快感とも言えぬ、亜空間。何かに吸い込まれる感覚。 全員飛び降りた後に子連れのお母さんが来て 母「すごかったですねー!怖くなかったですか!?」 私「いゃ・・・怖いです」 その後、なんか中学生集団が僕らのまねをして飛びこみをしていた。怪我するなよおまえら。 で、フリータイム。私はかねてより先輩から聞き及ぶフランス領へ行くことにした。 フランス領というのは部内でのあだ名みたいなもので、浜から相当離れたところに浮かぶ二つの岩のことである。栄養豊富で魚がたくさんいるらしいが奈何せん、あんまり遠くて行って帰るだけでも一苦労なところなのである。だから行く人もあんまりいないそうで。 だからこそ行ってみたい。 到達だけを目的に、ヤスと網はテントに置いていく。 両手が空き、私の泳ぎが華麗に変化する。 30分後。 私はあと10数メートルくらいのところ、岩のでこぼこすら見える位置まで来てUターンを決断した。 これ以上は危険だと。 海の中はあんまり深いもんでそこも見えず真っ暗。周りには海ばかりが広がる。波が高くシュノーケルにどんどん海水がはいってくる。 あ、俺これ以上行ってミスったら死ぬな。 英断。 浜に戻って浅い水辺でぷかぷかして遊ぶ。 近くの集落にも行く。 これぞまさに離島!!って感じ。店が小さな売店くらいしかない。 その売店でアイス食ってぷらぷら。 店のばっちゃんに台風近付いてるよと警告される。へぇ。 三日目。 特に何もしないで撤収。後発隊とか出発見送り。テントとかも全部持って帰る。 原因は台風である。 そういえば昨日の午後から波も風も相当強くなってたなと。 近くのカップルが、台風くるから帰るのですか?と聞いて来た。自分は予定通りなのだが他数人は台風のせいで帰宅を早めたのだと答える私、そうですかと答える女性、胸をチラ見する私。 帰りは昨日行った集落の港から小型ボートで粟島汽船が出てる港まで一気に移動。 粟島汽船、車、大学着。 自宅に帰りニュースを見て驚く。 粟島にいる最中ずっと暑い暑いと思っていたが、連日35℃くらいあったらしい。 まぁ海に入るには最高のコンディションだったわけだな。 さんざんに日に焼けた。顔と首筋が赤い。吹くと体の境界があまりにもくっきりしすぎてすんごい。 ジャンル別一覧
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